よのなかすてたもの

特定的な情報(人物描写など)は意図的に情報が改変されています

感じろ、春節のグルーブ

 

今日は日曜なのにどうしてもといわれて、いつもの自分がやらないタイプの仕事をすることになった。

 

春節前からいつもの担当が休みに入ってしまい、時期も時期だから急に通訳を手配することもできないので、パコが英語でいいから対応してほしいということで呼ばれたのだった。

 

意思疎通の一助となればそれで良い、くらいの感じだったけど、そんな風に適当に事前共有情報もなく仕事をなげられて現場に着いたら結構追い込まれる場合もあるのが通訳現場。

 

なので戦々恐々と(とはいえもう今の現場はなれてるから大丈夫だろうとも思いつつ)、予定のイベントの場に向かうと、ずいぶん開けたライブ会場みたいなところだった。

 

色々ビュッフェ形式で食事も手配されていて、ちょっと結婚式っぽい。いや結婚はしない…えっしないよね…?(聞いてない)。こわい。

 

春節前にさきがけて、関係者家族が観光に来るから、その食事会」程度の情報しかなかったのだけど、実際他の担当の人たちと待っていたら、少し遠くのエントランスから、あの団体観光でよく使われる肩掛けのスピーカーマイクと共に中国語を大きく話しながらガイドの人たちと、なかなかな数の中国のご家族が入ってきた。

 

一、二、えーと…十世帯くらいな気がする。バスだったら二台はいると思う。席は足りるのだろうか。

 

ガイドの人がまた中国語でなにかスピーカーで言って、三々五々にみんな着席する。このままガイドの人が通訳してくれるのかな、と思ったら、最初のスピーチだけは通訳してほしいというので、一旦俺が通訳に入る。

 

ちゃんと何を言うのかは聞いていたし、わりと一般的なはじまりの挨拶で、終わりも「みなさんお楽しみください」だったので、まあまあの感じで終わった。でも、英語が思ったよりでてこなくて焦る。最近変に訓練を始めていることもあって、最初の方で主語で迷ったり構成で迷って発語が遅れた。

 

そんな感じで緊張したんだけど、みなさんびっくりするほど英語がわからないみたいでぼんやりしたり、他のことをしているから、なんかこれ自社の人たちに向かって訳してるだけだな、と思ってきたから、ある意味後半は気楽だったけど。

 

スピーチが終わったら、今度は TikTok でもかかってきそうな曲がかかって、衣装?に着替えた人たちが舞台へ立って踊りだして、大人たち、そして子どもたちも食事を取りに席を立っていく。

 

それで、その後にいくつかの歓談に入って通訳しようとしたんだけど、さっきと同じように明らかに相手がわかってない反応なのと、いくら英語で説明しても YES NO くらいしか先方が返事しない、同じことを聞かれる、の連続なのでニコニコ立って、困りごとの時に軽く英語を喋る程度の対応になった。

 

それにしても、春節のお祝いって来たのはじめてだ。こんなものなのだろうか?なんか絶対違う気がする。

 

どうせだから、食べてもいいですよ、と言ってもらえたので、結婚式会場のような円のテーブルでみんな親族みたいな雰囲気で楽しく踊って騒いで食べている先の、すみっこで、ただ食事したりもした。なんか田舎の嫌な実家帰りの飲み会みたいで落ち着かないぞ。

 

 そういえば友達が春節のお祝いで、衣装をきてダンスを踊ってる動画を共有してくれたことがある。フリが決まっていて、バックダンサーまでいてすごいお祝いだったし、本当に華やかで楽しそうだった。

 

あれを思い出しながら、楽しそうにする皆さんを見ているだけになった俺。

 

会場の片づけは担当が別にいるとのことなので、移動は観光のガイドさんにおまかせだし、結構なんにもしない後半で、仕事もうっすらぼんやりと終わった。

 

各担当の方へご挨拶の後、家路に着く。

 

降りた駅の先でも、いろんな国の観光客と、今度は白いダウンを白いズボンで統一しているのかな、という感じで団体で移動している韓国の観光客の集団を見かけた。

 

日本、観光地として人気だなあ。もうそういう国なんだろうか、と、ぼんやり税のこととか考えながら、ぶらぶらと帰った。