パタリロ「ショジリエ」顛末
この前、精進料理のレシピをとりいれて作ったら老いた身体にはちょうどいい感じに仕上がって、ああいうレシピは参考になるね、なんてことを話していた。
それで生粋のパタリロ好きの自分は「そういえば精進料理で騒動が起きる話あったよね」と言ったのだけど、肝心のオチが思い出せない。
なんとなく覚えてるのは、宮殿の料理は専門のシェフがいるんだけど、たまに持ち回りで料理担当を変える日があって、その時の担当になった空軍の軍官が作った精進料理がパタリロにすごく気に入られて「ショジリエ」という称号があたえられるところ。
それで、「ショジリエ」となったタマネギが増長して騒動になるところまでしか思い出せない。
オチで精進料理食べすぎた誰かが、その成果で(精進しすぎて)解脱してしまったオチだっけ、と思ったけど判然としないので、大体覚えてるから昨日ずっと一時間くらい文庫版パタリロを漁ってきた。
「そんなに集中してやることかな…」
と相方に驚かれたけど、パタリロは久しぶりだったので開いたらそれくらい経ってたってだけ。
調べてまずわかったというか、思い出したんだけど、解脱してしまうのは別の話だった。
マライヒがパタリロに痩せたいって言って、食べ物が脂肪にならない特別な酵素を取り入れた食事を食べさせる話。
実質身体に吸収されるものがない食事を取り続けたことで、結果的にずっと絶食してる存在となり、つまり絶食している修行僧と同義の存在となったマライヒが解脱して現世から離れてしまいそうになって、大ごとになる話だった。
どーゆーこと 笑 マライヒが逝かなくてよかった。
ショジリエの話は、増長したショジリエタマネギが料理にこだわりすぎて食材を無駄にするようになってしまい、お題目というか、理念に振り回されて本質を見失ったことからお坊さんに怒られて、それならということで石油化学的に作った食材を人に食べさせようと、やっぱり暴走してしまう「ショジリエ」でした、という話だった。
意外とオチが弱かった…いや、弱いというか、この時期のパタリロはもう終わらせ方がすんごい切り口になっていて、あんまり余韻も展開もない時期だから、どたばたしか覚えていないのはしょうがない話。
ひさしぶりに読んだけど、個人的に好きなのはやっぱりパタリロがオカマ陰茎ラインダンス三人衆と船にずっと閉じ込められる前のあたりぐらいまでだなあ…と改めて感じた。
カリマンタンだったかな、バケモノ系オカマバーが出てきたあたりから、ちょっと個人的には辛くなってきた。
ご本人も「目が追い付かなくて、昔みたいに細かい絵は描けない」といってて、そのせいもあるんだろうとは思うけど、こういうのはギャグマンガのロングランがゆえの苦しみなのかな、と思う。